トーゴ3日目*

タイヘンに暑い。最近では雲が空に浮かんでいるのも常となってきています。今日は今にでも雨を落としそうな厚い雲が時折空を覆っては去っていって、その後には太陽がジトジトとした空気の中体を焦らしてきます。そんな一日でした。

今日のタスクは首都恒例のビザ申請。トーゴで取得するのはコンゴ共和国ガボンの2ヶ国。なので7時起きでダウンタウンまでむかいます。

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その道中で気になったこと。昨日からちょっと思っていたことなのですが、すれ違うバイク、抜き去っていくバイクそのほとんどのドライバーがことごとくヘルメットをしているのです。日本では着用が義務なのでだれもかれも着けていて当然なのですが、これまでのアフリカではまるで着けないのが当たり前で僕もノーヘルでバイクタクシーに乗っていました。日本で自転車に乗る人がヘルメットを被らないくらい比率です。

ところがどうもトーゴは交通安全の意識が高いようですね。昨日もいつもの通り”ビーチ”から顔をだしながら移り変わる景色をみていると定期的にくる検問につかまって「トラックから顔出すな!」と注意されました。今までにこんなことは一度も経験ありません。この交通意識の厳しさはトーゴの重要国家政策なのか、でも黒人のバイクドライバーが律儀にヘルメットを着けているのは慣れなくて少しおかしみがあります。

f:id:baobab-no-ki:20170207040853j:plain今まではこんなのが日常だったのになあ

 

まずはガボン大使館の開館時間ちょうどに着いて申請、その後コンゴ大使館に出向きこちらも申請。ガボンの方は今日中に発行してもらえるらしくて3時にまた大使館に行くことに、コンゴの方も明日にはもらえる予定。ホントビザ取得に一週間以上費やすアンゴラさんは悪魔ですね。何度もしつこいようだけれども。

昼前には全ての申請が終わり、一同はグランドマルシェ、日本語でいうと巨大市場にむかいました。

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ただ冒頭に書いたとおり今日は暑くて暑くてとてもじゃないけれど長く歩いてられない。散策はほどほどにして、昼飯にサンドイッチと水が切れていたのでそれをゲット。この水が一本あたりの値段がガーナの1.5倍くらいして苦痛。また物価高地獄、つまりアフリカの最貧国に戻ってきたことを実感します。

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f:id:baobab-no-ki:20170207041024j:plain何パイナップルあるんだろう?でも簡単に数えられそう

三時の約束の時間にはドライバースティーブが一人バイクタクシーで大使館に向かっていったので5時までトラックは動きません。数人は先にタクシーでココビーチに戻っていきましたが僕はタクシー代が惜しかったので待機組に。3時間くらいはトラックにいましたね。でもビーチ脇に停車していたので海から風が吹いて車内は幸い涼しかったです。

 

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明日は一日フリーデイ。アナホというベナン国境の町に観光に行く予定です。

 

一週間レポート その⑪ スティーブの苦労

今日は我らが唯一の運転手/添乗員についてのお話。その名もスティーブ。ウェールズ人です。彼の役職はドライバー、ツアーリーダー、現地ツアーコンダクター、整備士、ビザ手配、食料調達と全ての業務を一手に請け負っているのです。これは見ているこちらとしても不憫で過重労働が過ぎるのではないかといつも思います。ただのドライバーとしての雇われた身なのに、ほとんど毎日朝から夕方まで運転するだけに留まらず、雑務を全てこなし、その上休日なんかないんだから最早ブラックどころではない労働環境なんです。まあそれは本人もわかっての任務だと思うのです。それに加えて他のこと全ての責任が一人の双肩にかかっているのだから見ているこっちも不安になってくるんです。それにスティーブは61歳ですからね。その年で休みなしのアフリカドライバーってすごいことですよね単純に。でも本人は不満も何もおくびにも出さないでクールな表情で淡々と飄々と仕事をこなしていっています。

f:id:baobab-no-ki:20170207041125j:plain我らの主柱、スティーブinクリスマス

でもこれはスティーブだけでなく我々乗客にとってもサービスの低下は必至なことで、イギリス人のタミーが率直に「彼はドライバー、整備士としての腕は確かだけど交渉はあまりうまくない」と、まあフランス語も基礎的なことしか話せないのでどうしても一人ではケアできないところが出てきてしまうのは必然です。でも僕たちはスティーブを責めることはできません。なぜなら一人で5役も6役も務めることは不可能だからです。それどころかこの過酷なツアーを一人でここまでこなしているというのは並大抵のことでなくって、おそらくスティーブくらいにしかできない任務だとも思います。人並み以上の体力だけでなく広い知識、多くの経験、強いメンタリティも必要ですから。

本来であればモロッコからガーナまで事務担当のジムというオーストラリア人が同行するはずでありました。しかし出発前に軽い心臓発作を起こしてしまったため大事をみてモロッコの首都ラバトで去ってしまっていたのです。なので10日くらいしか同行ができなかったことになりますね。でも通常であればオアシス社がどこかで新しいクルーを補填するべきであったのだと思います。おそらく人手不足からできなかったのだと思います。

そしてガーナのアクラからその新しいクルーがようやく加わる予定であったのですが遂に現れず。ニュージーランド人女性がくるはずでした。今度は彼女がナイジェリアのビザを取得できなかったがために合流できなかったのです。またなんという不運。ただ彼女はカメルーンから乗り込めるのだとか…本当かなあ。もう心配でしかない。

まあ兎にも角にもスティーブには僕たちを南アフリカまで送ってもらう予定です。もしカメルーンから新しいクルーがきたらだいぶ安心できますね。これ無事南アフリカに着いたら弾んでチップ渡さないとだめですね。