ベナン1日目´
11ヶ国目 ベナン共和国 (地図小豆色)
同志との邂逅
朝早くにココビーチを発ち、目指すはベナンとの国境です。しかし昨日にも述べた通り、トーゴは海岸線の短い国、海に沿っていけば首都 ロメからでも1時間足らずでその国境にたどり着くことができます。そして今回も時間はある程度消費するものの、難なく突破。ベナン共和国に無事入国しました。地図を見てもらえばわかるようにこの国もトーゴ同様に南北に細長く、小さな国土の国です。なので滞在期間もまた短いものとなるでしょう。
一行は東に移動して1時間ほど、昼前にグランポポというところにあるキャンプサイトに到着しました。最近はブッシュキャンプが少なくてシャワー三昧ですね。まあこの水浴問題がなければ僕はブッシュキャンプの方が好きだったりもするのですが…だって雑音もなく人工の光のない中で天の川の下キャンプをするというのはやってみると本当に最高のものですから。
キャンプ場に入っていくといくつものテントが散見されます。まさかまさかの別のオーバーランドツアーとの遭遇です。
彼らはガーナアクラを出発し3週間かけていくつかの国を周ってまたアクラに舞い戻るというアクラtoアクラのツアー。会社名はドラゴマン Dragoman。どうやらオアシス社よりも老舗のオーバーランドツアーの会社のようで規模も大きいのだそう。
↑ドラゴマンのオーバーランドトラック、けっこう見た目ボロかった
メンバーは惜しくも日本人はおらず、アジア人では香港からきた女性はいました。人数は我々と同じ17人、そして驚いたのがその男女比、なんと男9の女8という五分五分なのです。我々は17人中14人が男。これが当然の比率なのかなと思ってました。なんでなんでしょう?こういう短いひと月足らずのものは女子ウケがいい適度な期間なのかもしれませんね。
ただ年齢層はけっこう高め、見かけほとんどが50代以上の男女でそのだいたいを占めているように見うけられます。これもこのツアープランの特色なのか。彼らはここで一泊し我々と同じく明日の朝にはここを発ち旅を続けていくのだそう。
その後記事をアップするためにここのレセプションにWi-Fiについて問い合わせてみるといつもはあるが今日は調子が悪いのだそう。まあアフリカではよくあることです。
インターネットを諦めトラックにもどってみると物売りがきてました。売っていたものは瓶詰めされたナッツとクッキー。ちょっと悩んで瓶に入ったピーナッツ買っちゃいました。
↑1,000CFA(180円)なり。ローストされてます
普通に金欠なのに…とまあこんな感じで今日は暮れていきました。
ツアーの仲間たちにインタビュー その弐
今日のインタビュアーはイギリス人のボブです。可愛らしいブリティッシュおじさん。
基本情報
・年齢 1960年生まれの56歳 男性
・出身 イギリス イングランド北西部 ブリグトン
・行き先 エジプト、カイロ
・職業 元 電気工事士
彼は以前にもアフリカ訪れたことがあって、そのときには南部を中心にケニアから南アフリカにかけて計9ヶ国を見て回ったのだそうです。その時のナミビアが忘れられずにこのツアーに参加、でも一番の目的はやっぱり一人では旅行しにくい西アフリカを巡ることで、そのついでにもう一度アフリカ南部をおさらいできるので一石二鳥なんだとか。
この旅に出る前、電気工事士の仕事を退職してしまっているので時間は存分にあって、この旅の後にはニュージーランドに3週間バケーションで赴き(まあこの旅はどちらかとゆうと休暇ではなくて労働の部分もあるから納得できるし、正直少しうらやましい)その後帰国、再就職先を探す予定だそうです。
↑車内ではよく居眠りをしてその体勢がみていて心配になるくらい首を落とすのが特徴
日本訪日歴はなし。てかアジア自体行ったことがなくて、合計の渡航国数もたったの15ヶ国。その内9ヶ国はアフリカですからその少なさがわかります。といっても僕はこの旅の前の外国渡航歴はたったの2カ国だけでした。まあ今回の旅で一挙に20ヶ国以上増えちゃうんですけどね笑。
さてもうひとつイギリス人であれば必ず聞いておかねばならない大きな質問が一つ。「貴方は昨年のイギリスのEU離脱の国民投票、どちらに投票しましたか?」というもの。これもまたこのツアーに計8人いるイギリス人全員に聞いて統計を取っていこうと思ってます。この質問に対する彼の答えは離脱すべきでした。その大きな理由は移民の問題、際限なく押し寄せてくる難民への対処、解決法にEUとの意見の一致を見ないということでした。
ちなみに僕は異国人ながら意見を言わせてもらうと僕はイギリスのEU離脱に反対でした。やっぱりヨーロッパ共同体というおおきな枠組みを作りその中で協調して連携をとり”一緒に”やっていくというのは世界の未来における一つの大きな希望であったし、初めての成功例であったから。でもその体制を維持していくことの難しさもよくわかります。計29ヶ国のヨーロッパユニオンの参加国の中にはイギリス、ドイツ、フランスといった強国がある一方で数年前に財政危機で賑わしたギリシャなどの小国も含まれています。そういった弱者を大国が支えていかねばならないのがこういった巨大な組織を維持していくためには必要でそれに反対を唱えるイギリス人が多くいても不思議ではないと思うのです。
ただ一方で、個人的なこととして、この問題によってめちゃくちゃ恩恵を受けました。それはツアー費の面です。このツアーの大部分はイギリスの通貨、ポンドで支払いました。10回ほどに分けてクレジットで払ったのですが、初期の支払いでのレートは1ポンド=176円でした。でも昨年の6月にイギリスのEU離脱が決まり、一気にポンドは下落、1ポンド140円を切るまでになったのです。このおかげで僕は30万円ほど得した形となり、そういった意味ではこの離脱は万歳でしたね。でもこれはあくまで瞬間的なものであって、長期的にみてこの問題がどう日本に、また世界に影響を及ぼしていくのかについてはまだまだよく観察していかないとなりません。
と、まったくこのインタビューから大きく道を外し、かけ離れた長い御託を並べてしまいました。話を元に戻します。続いては僕からみたボブの性質。
まず僕の第一印象はそのイビキ。夜になると毎夜彼の大きな大きなイビキが周囲に響き渡ります。まちがいなく今まできいたことのある中で一番でかい。どうやったらそんな音がだせるのだろうと不思議になるくらいです。イビキは数分おきに止まって、多分本人ですらイビキが大きすぎて自分のイビキで無意識に起こされているのだと思います笑 すぐにまた眠りについて彼のイビキが鳴り響くのです。でも僕は多少うるさいところでも寝られる性分なのであまり苦ではないですね。他の人はかなり閉口しています。
↑夜、砂埃地帯に突入したときのボブ
また彼はあまり行動的でなくてトラックに引きこもりがちです。例えば大きな街に着いて3時間自由行動だ、となってもだいたいの時間トラックの中にいて暇をつぶしているのです。かといって本も読まない音楽も聞かないので、ただじっと外を眺めたりしているだけ。なんで外に出ていかないのかと聞いてみると迷子になるからだとのこと、本当なのか冗談なのか。でも社交的ではあって、ブッシュキャンプをする時に物珍しいので現地の人がよく我々を見物しにやってくるのですが、彼は誰よりもはやくその野次馬たちに近寄っていって握手を求めますし、おしゃべりをしています。
↑クリスマスの日に
と今回はイギリス人ボブを紹介してきました。還暦手前ながらもなかなか愛らしい可愛げのある英国人です。
次はだれにしようかな