カメルーン13日目

f:id:baobab-no-ki:20170313205044j:plain

本日はカメルーン山登山記 後編

昨日の記事では登りきったところまでをお送りいたしました。でも山登りというのはマラソンと違ってゴールテープを切ったらそこで終了もう休んでいいですよ、というわけにはいきません。当たり前ですが登ってから下るまでがワンセット、ゴールまで登った分下らないと終わることはありません。山頂で五分ほど景色を満喫した僕は、すぐさま下ることになりました。もう他のみんなは先に下り始めていて、後を追いかけるように急いで下っていきます。

f:id:baobab-no-ki:20170313202545j:plain

f:id:baobab-no-ki:20170313202741j:plain

登りも急なだけに下りもまた峻険な道が待ち受けていました。上画のものではあまり伝わらないのかもしれせんが、本当に急な角度を持った砂利道で、そこを滑るように重力のなすがままにおりていきます。先にいっていたみんなに追いついた時にはそんな急な下りのパートが終わり、平らな場所で遅めのランチ休憩をとり終えてまた歩きだす準備をしていました。時刻は2時を回ったところ。僕は消火に無駄なエネルギーを持っていかれたくなかったのでパインの缶詰めを一つだけ。

f:id:baobab-no-ki:20170313203043j:plainその甘さが身にも心にも沁みました

おそらくこの昼食をとったところの高度は3,000mほど。ここまでくると勾配がとても緩やかになったり、そう思ったらまた急になったりと交互にそれがやってきます。でも砂利道ではなくなって、今度はゴツゴツとした溶岩が一面に広がる地帯となっていきます。こんなところにはもはや山道なんてものはなくって、足場がひたすらに悪くまたそのせいで何度も左足首をひねって、大変に閉口しました。

f:id:baobab-no-ki:20170313203513j:plain

でも辺りを見回してみると景色は素晴らしいものでありました。頂上では見下ろしていた入道雲が同じ目線のところとなって、目の前で下から吹き出してくるのです。こんな景色を登りの際には見ることができませんでした。おそらくここで見られるのは下りが海の方向であるので、海上に発生した積乱雲がこの山に向かってきているところと正面でぶつかる形になるからだと思われます。

f:id:baobab-no-ki:20170313203058j:plain

もくもくとまるで煙のように次から次へと雄大で純白の雲が目の前に広がっていって、こういった景色はこの高さでしか見られない価値あるものです。

前半、登りの部分ではひどくスローペースだった僕もここではどんどんと進む配分を上げて、何人も抜き去り、遂には先頭集団へとたどり着きました。僕の抜いていった人はガタイの良い大柄なのと白人特有の太り方をしなすった女性陣。僕はもちろんこの中で最軽量、それも10Kg以上の差をつけて。なので膝への負担が大いに異なりるのです。僕は重力の力を借りてふわふわと降りていくのに対し、彼らは重い一歩々々を踏みながらゆっくりと進んでいくイメージ。下りに筋力は必要ないのです。むしろ身軽でお得。登りは不得手でしたが、下りや平坦な道は多少足場がひどくっても早歩きで進んでいけます。

f:id:baobab-no-ki:20170313203714j:plainこんな下りがその大部分で時折見せるのが下のような平坦道f:id:baobab-no-ki:20170313204041j:plain

f:id:baobab-no-ki:20170313204305j:plainカルデラがいくつかあってその脇を歩いていきます。覗いてみるとけっこうな深さ

その後も5時間ほどぶっ通しで歩き続け、なんとか暗くなる前に今日の宿泊地に辿りつきました。それはちょうど森に差しかかったあたり。そして湧き水が近くにあって、火照った体に天然の冷やされたその水は至極のものでした。

さてiPhoneの健康アプリで計られたこの日の歩数を今見てみますと30,000歩超え。それを一歩の長さから割り出し、距離にすると約25Km。僕の高校では毎年伊勢神宮から高校まで歩くという行事がありまして、その名も20Kmハイク。まあ20Kmひたすら伊勢街道を歩くんですね。そのずっと平らな道をただ歩いただけでも随分と疲れた思い出があります。今日はそれよりも長く歩いてそれに加え合計3,000mほどの登り降りがあったので、そう考えるとなかなかよくやりました。しかしこれでは終わりません。ポーター兼ガイドの黒人が明日はもっと長い日となるとのこと。そしてその通り、この2日間の合計距離を超す長さを三日目に歩くことになるのです。

f:id:baobab-no-ki:20170313204100j:plain緑が眼前に広がります。この中央にみえる小山の麓が今夜の寝所

先程言った通り2日目は森のある高さまで辿りついてその日を終えました。その標高は約2,200m。そしてこの森はElefant Forest と呼ばれており、森に住む象を見ることができるのです。まあ結論からいってしまうと僕たちはみれませんでしたが…でもそんなことに気づかっている余裕は僕にはありませんでした。朝に起きてみると2日分の疲労が蓄積されていて足の筋肉は緊張し強張り、腕ですら筋肉痛となっています。いかに運動不足であることか笑。またタミーとピジョーシはここでリタイア。象をみることはないけれど少し距離を縮めることのできるコースで一足先にトラックへと戻ります。そしてこの日は本当に昨日に増すながーいながい1日となりました。

登山3日目、朝の5時起きで気温は15度ほど。フリースを着てちょうどといった気候です。出発は7時を回ってました。(5時に起きた意味とは?)

昨日の岩場では平坦な道が見られたのですが、森に入るとずっと下りっぱなし。それも45度以上はある急な勾配が連続してやってきます。気を抜いて歩くと捻挫しちゃうやつです。もしそうなったらどうやって下山するのだろうと疑問に思いながら集中を切らさぬよう努め進んでいきます。

f:id:baobab-no-ki:20170313204937j:plain森の急勾配は木に掴めるのでまだ楽。

f:id:baobab-no-ki:20170313204637j:plainまだ頭にのせる芸当をしています。でも実際すごいですよね。これだけ重い荷物を持って下っていくのも

1時間に1度のペースで休憩をとりながらも着々と下界に近づいていきます。この森のある高さまでくると気温、湿度が陽が上がるとともにみるみる上昇していって、Tシャツが雨に当たったようにあっという間にびしょ濡れになります。でも本当に雨が降らなくて良かった。もしも降っていたらモチベーションがだだ落ちだったこと間違いなしです。それにスリッピーにもなるしね。

f:id:baobab-no-ki:20170313204350j:plain

f:id:baobab-no-ki:20170313204603j:plainアフリカにも彼岸花がありました。というよりここが原産なのかも

11時、早めの昼休憩に立ち止まるも僕はなにも口にしませんでした。昨日と同じで消火に体力を取られたくなかったし、今日の夕飯はトラックなので水分補給だけにしておいたのです。でもチョコか飴をもっと持ってこれば寂しい口の癒やしになっただろうにと少し後悔しています。

下っても下っても終わりがみえません。こんなに登ってきていたのかと驚き、もはや地下まで入っていってるんじゃないかと思えるほど下に下に延々と降りていきます。

f:id:baobab-no-ki:20170313204747j:plain

スタートから9時間、午後4時に海の見える幹線道路に到着。この一日、歩を踏んだ数40,000歩超。距離に換算するとおよそ36Km。まああくまで一歩の長さから出したものなので正確な数字でないにしろ、少なくとも30Km以上は歩いたことになるでしょう。2日連続で人生1日最長徒歩数を更新!もうなんてこったい。でも全くの運動不足でこれを成し遂げられたので僕の若さもまだまだ捨てたもんではないなと。そしてカメルーン山登頂日本人最年少記録19歳と11ヶ月で更新なんじゃないか笑もしかしたら。この旅路で登山の楽しさにも気づけましたし、日本にかえったらこれ以上高い山はないわけで、気楽に挑戦しようかな。次はしっかりと下準備を積んで。

ここからはタクシーを拾って、ブヤからこっち側(リンベ)に周ってきたトラックのいる宿泊地に行って、無事城に帰還。やっぱ何事もなく返ってくるのが最優先事項ですね。

 

登山後記

この3日間の冒険にかかった費用はポーターへのチップ(よく運んでくれたので奮発した)込みで21,500円。まあ安くはないですね。ちなみにカメルーン山日帰り登山をしたマークたちの費用は約5,000円、破格ですね。でもこの登山を経験した身として考えてみると、確かにその金差は生れるくらい彼らの為したことは凄いっ!と納得できしまいます。

さてさて本日は登山後の宿泊地であったビーチを発って首都ヤウンデに到着しました。本当は二部に分けるつもりはなかったのだけれど、あまりに長くなりすぎたし、ちょうど今日は書くこともない平穏なただの移動日だったので都合は良かったのです。登山から3日経った今もまだ足の後遺症がうっすら残っています。(しっかり踏みしめて歩けない、歩き方が不格好などの症状)でもトラックが座っているだけで僕たちをどこにでも運んでくれるという生活に戻ったので今回の筋肉痛は無意味に帰するでしょう笑

 

明日は一日ヤウンデに滞在し、明後日にはガボンへと向かいます。