再ギニア2日目

こんなところで日本人 2nd

 

昨日に引き続き今日も移動の日で、目指すはチンパンジーです。

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昼食を食べている最中何やら周りの木々が気になります。全て同じ種類で背が高く規則的に並んでいて、自然の林でなく人工的な植林によるものだとわかります。 かといって上を見ても何か実がなっているわけでもないようです。そして根本から50cmの高さには黒い容器が括りつけられていて、どうやらこれがこの木々使用目的のようです。

f:id:baobab-no-ki:20170116224618j:plainよく見ると黒い容器が見えるかと思います

f:id:baobab-no-ki:20170116224359j:plain中には白い樹液のようなものが溜まっている

しかし今度はこの容器の中の液体がなんなのか見当もつきません。食用なのかはたまた他の用途があるのか。考えても思いつかなかったのでインド人ピジョーシに尋ねてみると「ラバーだラバー」といいます。ボキャブラリーの貧しい僕はまだその意味が分かりませんでした。それを見かねてそのインド人はタイヤを指差してまた「ラバー」と言います。それでようやく理解しました。ここはゴムのプランテーションだったのです。

f:id:baobab-no-ki:20170116224420j:plain確かに触ってみると弾力があり、既にゴムのそれでした。

ランチ後ドライブを続けてもずっとゴムの木林が続きます。今は化学的に作っているので昔ほど天然ゴムの需要はないのかもしれませんが、第二次大戦以前は大変な需要があって東南アジア、アフリカどこの植民地でもこのようにして大規模にゴムの木を栽培していたのでしょう。今となっては貴重なゴムの木、お目にできて良かったです。

 

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2時を過ぎたころそのチンパンジーの施設に到着いたしました。するとドライバースティーブが「ここには日本人がいるんだ」と言います。

f:id:baobab-no-ki:20170116224523j:plain日本が関係しているのはわかるけどフランス語で読めない

そして建物の裏に廻ってみると日本人発見。中年の男性が作業着を着て汗だくで歩いています。話を聞いてみると、どうやら森から帰ってきたばかりのようです。そしてまだ仕事中のようで、彼はこれから昼食をとって再び山に入るそうで、また夕方に帰ってくるからその時にゆっくり話そうということになって一旦別れました。

ただ今日は生憎の給食当番。後片付けが終わりやっとのことで事務所に向かう頃には8時手前になっていました。そこで他に3人いる日本人の方々を紹介され、その中には僕と年の頃が変わらない人が一人いて、22歳の大学4年生でした。ここにいる人たちは全て京都大学からチンパンジーの研究、保護を目的に派遣されてきた人たちで1〜2ヶ月がほど活動して日本に帰るのだそう。なんとここは驚くことに1976年から運営をされていて、絶えず数名の日本人が常駐しているんだそう。こんなギニアの山奥の奥の奥で40年もの間活動を続けているとは驚きとともによく維持できているなと感服します。そのためには近くの村の理解や助けが大事だと言っていました。

その保護活動というのは、森林の伐採やチンパンジーの乱獲により数が減り孤立してし まったチンパンジー8頭のグループをサバンナを挟んだ別の森のチンパンジーたちと交流できるようにそのサバンナに植林をして新しく森を育てるという長い長い終わりの見えないプロジェクト。ただこのペースでいけば森が出来上がる前にチンパンジーがいなくなるかもしれないそう。そんなことには構わず、彼らは明日も6時半には出かけ調査と保護活動に励むのです。なので1時間ほど話すと、9時には就寝するということで今日はお別れ。もしかしたら明日のツアーの最中調査しているところが同じで会えるかもしれないとのこと。

僕達は第2班で9時半に現地人ガイドに連れられてチンパンジー観察に出かけます。