再ギニア3日目 最終日

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チンパンジーに出会う!そして災難

朝ごはんをこしらえるまでが給食当番のおしごと。チンパンジーツアーの第一陣が7時半の出発なので、それ合わせて、6時には起きて仕度を始めます。

このチンパンジーツアーの料金はドル払いで55US$。高い!!今年の抱負はたしか節約だったはず。いやいやしかしこれは例外です。なぜならこの節約の意味は無駄遣いをなくすということであって、こうした興味深く、有意義なものには金を惜しまないつもりだから。という言い訳を吐きながらもう少しツアーの説明をします。

このツアーには8人が参加して、4人づつ1班、2班に分かれます。1班は7:30、僕の2班は9:30に出発と聞かされていました。しかしここでアフリカンタイムが炸裂。なんの相談もなく1班の時間が8:00に遅れ、2班が9:00に変更されます。

f:id:baobab-no-ki:20170113211832j:plainマスクが配られます。数年前に村人が風邪をチンパンジーに移して多数が死んだそう。それからは徹底してるのだそう。

いざ出発、歩くこと20分ここで本日1本目の不幸到来。こういう時にこそ活躍の望遠レンズをトラックに置き忘れたことに気づきます。しかしここからもう引き返して取りには行けません。仕方がないので普段使いの短距離レンズで挑みます。

f:id:baobab-no-ki:20170113211855j:plain道なき道を登っていきます。

現地人ガイドがケータイで仲間と連絡をとって、チンパンジーがどこにいるのか情報を得ます。そして驚いたことにスタートからわずか半時間、近くの村からは15分もかからない人里離れないところでチンパンジーを発見しました。

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林に隠れて見えないのですが、ガイドの見つめる茂みの奥には6頭の群れがいます。この山には8頭のチンパンジーがいて年を取った老チンパンジー2頭を除いては群れで行動しているそう。そして巻頭の写真と上画はこの群れ唯一の子ども、5才のジェジェです。他の大人たちと違い得体の知れない”人間”にまだ興味津々で、安心できるある一定の距離まで近づいてきては木を揺すったり声を上げたりして気を引いてきます。これが可愛い。

f:id:baobab-no-ki:20170113211952j:plain変顔をしたり奇声を発してジェジェを煽るガイド

と ここで第二の不幸がご到着。本日持ってきた唯一の短距離レンズがぶっ壊れてカメラがレンズを認識しません。ただこれはなんの前触れもなくご臨終になったのでなくて、実はセネガルダカールにいた時分に、バカなわたくしはレンズを海に落っことしてしまっているのです。すぐに真水で洗って、生米の中で乾かしたらなんとか使えたのですが、ここ一番の大事な時に役に立たなくなりやがりました。

実はこの後にもっと良い場面に出会います。チンパンジー一家は移動をはじめ木に登り、その様子を双眼鏡で観察していると、15mほどの高さからさっきのやんちゃもの5才児が枝を投げてきたのです。ヤツはちゃんと我々を狙っていて回を重ねるごとにその精度があがって僕達の近くに落ちてきます。しまいにはおしっこまでしてきました。かかりはしませんが、挑発しているのでしょう。ただ枝は見ていて避けないといけないほどのところに落ちてきてやっぱりチンパンジーの能力値は他のサルとはズバ抜けて違うもんだなと認識しました。ある面、いや総じて言っても人間の5才児より脳が長けているのかも。

とまあ2度に及ぶカメラ関係の不幸に見舞われましたが、 6,000円の価値は十二分にあるツアーであったと思います。とても近距離で観られたし、活発に移動を繰り返してくれたし、木登りも見れたし、ジェジェにも構ってもらえたから。そしてガイドは終わった後に 「君たちはとてもラッキーだ。彼らは一日中寝ているときだってあるんだから」と一言。確かにその通りの運に左右されるようで先に出ていった1班の方はあまり動きがなく距離も離れていたそうで、楽しめなかったと嘆いていました。

 

運が良いのか悪いのかわからないような一日でしたが大いに満足はできたので結果オーライでしたね。帰ると昼前で最後に昼休憩中の日本人調査員たちに挨拶をして施設をあとにしました。

この後はすぐ近くにあるコートジボワールの国境に行き出国、入国手続きをしていると日は傾き暗闇の中に。このままコートジボワールのイミグレ施設内の駐車場でキャンプをさせてもらうことになりました。

いやあ今日は良い体験できたなあ、しみじみとそう思います